「「おもしろい」のゲームデザイン」

「おもしろい」のゲームデザイン ―楽しいゲームを作る理論

「おもしろい」のゲームデザイン ―楽しいゲームを作る理論

何となく、タイトルだけで気になり、発行がオライリーということもあってネットで購入してしまった。そう、読み終えた今の感想は「してしまった」というやっちゃった感でいっぱいです。
とにかく翻訳がひどい!これほどひどい訳文(日本語)を読んだのははじめてだ。中高生の英語のテスト解答みたいな文章は、読み始めて数ページで苦痛になる。原著を見てないので分からないが、翻訳ソフトで翻訳したものを手直ししたのかなんなのか、文章の意味が分からない部分が多い。2、3回読み直し一つの文章が理解できても、前後の文章のつながりが分からなくなる。
翻訳者の経歴を見てもゲームとはあまり関係ない分野の人らしいし、ちょっとはゲームが分かる人が原著を読んで、編集し直した方が絶対に良い。
っていうか、自分で原著を買い、翻訳し直してやろうか。
下記に228ページ冒頭の段落を引用してみますが、この日本語がわかる人がいるんだろうか。(改行位置も同じです。)

ゲームは人の活動範囲に適しています。人の
活動は常に美しいとはかぎりません。それ
は常に高貴なわけでもありません。それは常に利
他的というわけではありません。そして現実にろ
くでもないことがゲーム内で数多くおこなわれて
います。数多くの愚行がゲームを作る人々によっ
ておこなわれています。

挿絵のスキャナ後のゴミ取りで絵を傷つけているのは、原著ではどうなっていたのかも確認したい。挿絵については、その配置が、「のど(本の折り目)」にかかっていて、どうしてこういうことになっているのか、全く見当がつかない。結果として見ることが出来ないページもある。その挿絵の大きさ、各ページの段落の大きさもバラバラだし、注釈が本の最後にあって、いちいち開くのが面倒である上に、たいしたことが書かれていない(これはしょうがないか)。でも、絵のサイズを横幅が1ページに収まるようにしたら、そのページ内に注釈を入れることも可能なはず。どうしてそういうことをしなかったのか?
総じて、かなりひどいエディトリアルデザイン
ゲームデザインにとても興味がある自分ですら、なんとか読んだ、というレベルなので、興味本位で買った人は絶対最後まで読めない。
この本全体で言いたいことが一体なんなのか分からないのは、原著の時点で不明なのか、翻訳の時点で消えたのかが分からないのが悲しい。ゲームデザインにメスを入れ、そこに何かを創ろうという気合いだけは感じるだけにとても惜しい本書。どうせなら、横に英語原文も併記していてくれたら良かったのに・・。
で、、えっと、何が書いてあったんだっけ?問題提起はしてるはずなのですが、著者の答えが見つからない(記憶に残っていない)。
1点/5点。
ということで、原著を買って読み直すべきか悩んでます。

A Theory Of Fun For Game Design

A Theory Of Fun For Game Design

読みやすさ重要!