SparkProject勉強会#5
「SparkProject勉強会#5」に行ってきました。
SparkProject勉強会に参加するのは初めてなので、どういう雰囲気なのかな、と思っていましたが、今まで参加したいくつかのFlash/ActionScript関係の集まりのなかでベストでした。時間が短く、密度が濃く、ある程度以上の知識を必要としていて、話を聞いていて「帰ったら何かやろう!」という気になりました。
勉強会の流れに沿って、気になったところとか、ざっくりここにメモしておきます。
1. 最新情報 - Adobeさん
Flashではなく、「Photoshop CS4の新機能紹介」でした。でも、個人的に興味あるソフトなのでとても面白かった。
- GPU使ってるので、高速!ズームもスムース!
- 回転ビューツール
- コンテンツに応じて拡大縮小
- 色覚プレビュー(P型、D型)
どれもとても興味深い機能だった。個人的に気になったのは、回転ビューで回転させたまま、ピクセルまでズームしたときの見え方とか、そのときのペンツールなどでの作業したときの状態とかどうなるのか?Adobeさんの新製品の新機能発表って、いつもそういう感じであと少し、を見せて欲しいと思うことが多いです。実作業レベルでの気になるところとかは、Adobeさんには分かりにくいかもしれませんが。
すでに試用版が公開されているのでそれを見ればいい、といえば、まぁそうなのですけど。
例えば、「コンテンツに応じて拡大縮小」って「9スライス」みたいなことが出来たりするの?ということも気になりました。
2. Spark近況 - yossyさん
Adobe MAX 2009でセッションする、という報告と、最近コミットされたものを紹介していました。
こういうざっくりした説明はとてもいい!普段仕事で使っている人って、逆にそういう風に見る時間は取りにくいから、これだけのために来ても良いですね〜。
気になった二つのコミットについてメモしておきます。
illustratorのパスデータをASクラス化するillustratorスクリプト。グループ化したオブジェクトを選択し、スクリプトで出力すると、クラス定義されたasファイルが作成されるようです。
これはすごい!便利そうだな〜。
fcshを使えるようにするxyzzyの設定マクロ。FlashDevelopじゃないときには、xyzzyを使う自分としてはこれは要チェックですね。
3. on the fly - ogataさん
3番目は、LEADING EDGE DESIGNの緒方さん。
山口情報芸術センターYCAMで開催中の「ミニマムインターフェース」展のナビゲーションインターフェイスについて説明されました。
穴が空いているフライヤーを置くとそこにナビゲーションインターフェイスがマッチする。さらに、フライヤーに空いている穴の部分がボタンのよう動作し、それは何枚のフライヤーが置かれていても重ねて表示されるというもの。初めて見たのですが、動きがすごいいい!手元のフライヤーに映像やインターフェイスがマッチする感じとかが気持ちよく実現されています。
on the fly @ minimum interface from Hisato Ogata on Vimeo.
これ、赤外線LEDが照射され、赤外線カメラで撮影し、画像処理されているようです。テーブルには赤外線を反射する素材を使用されているので、穴が空いている部分を認識できる、ということ。レスポンスの良さを追求した、とおっしゃるとおり、60fpsが実現されているので、とても気持ちよく追随しているのです。
赤外線カメラについてもいろいろ調べられたようで、Wiiリモコンについても言及されていました。結局使っているのはOptiTrackという製品。光学式モーションキャプチャカメラで、100fpsで処理できるもの。SDKも付いていて、VC++により処理され、埋め込んだFlashとXMLでデータをやりとりしているとのこと。
上記ページによると、10万円する代物なので、おいそれとは手を出せないが、なかなか良さそうな感じではある。
とても面白い発表でした!
4. GraphicsPath with Flex4 - taigaさん
続いての発表はtaigaさん。クラスメソッド株式会社に出入りしているフリーランスの方、ということで、そういえば以前行ったイベントでもお見かけしたことがあります。なるほど。
新しいGraphics APIについて紹介され、Flexでいろいろいじっておられました。
早速スライドやリンクなどを公開されておられるので、リンクを貼っておきます。
何はともあれ、Path.asには目を通しておいた方が良さそう。
5. Dyanmic Sound Generation - mmlemonさん
mmlemonさんによる、Dynamic Sound Generationの紹介。「フーリエ変換を使わないエフェクトのかけ方」を発表されました。コールバックを設定し、動的にサウンドを生成する、ということなのですが、こればっかりは実際にコードを書かないとあれこれ考えられませんね〜。
私はDirextXでちょっといじったことがあるのですが、まぁ、あんな感じでサウンドバッファをいじれるんだなぁ、ということがわかりました。
ディレイ、ローパスフィルタ、ハイパスフィルタを実現されておられました。
6. Dynamic Sound Generation - seagirlさん
もう一つ、Dynamic Sound Generationに関連した発表。
株式会社イメージソースの子会社S2 Factoryのseagirlさんが、DSGを使ったアプリ「Ambient Generator」を紹介されました。
「Ambient Generator」は、自動作曲のAIRアプリケーションで、発表の内容はコーディングというよりも、自動作曲、という方法についての紹介で、興味がある自分としてはとても面白い発表でした。
現在、iPhoneで制作中とのこと。
(2008-12-21 追記:seagirlさんのblogに該当エントリがアップされ、AIRファイルも公開されています!)
7. Pixel Bender - yossyさん
最後はyossyさんによるPixelBenderに関する発表。
PixelBenderの流れを紹介されていて、まだ手をつけていなかった自分にはとても為になる内容でした。
特に最後に紹介されていた「FlashPlayer10で使ったときのPixelBenderの制限」が一番重要!
- GPUで動作しないので、そんなに早くない
- forループなど使えない
- 独自の関数やライブラリを定義できない
- region functions, dependent valueが使えない
- 配列がない
- 実際の画像の精度は32bitではなく8bitになる
うーん、マジッスか!という感じ。FlashPlayer10でPixelBenderのシェーダを使ったときに、PiexelBender Toolkit上ほどの速度は出ない、ということなのが一番衝撃的でした。バージョンアップを重ねていくと解決するとは思うのですが。
面白かった
ということで、次回も是非参加したいです!