ステータスバーで計算出来るアドオン
PCで作業をしていると、何かしらのタイミングでちょっとした計算を行いたくなることがあります。
そんなとき、計算機をアプリケーションとして立ち上げるのはちょっと大げさだな、と感じるし、起動までの時間がストレスだったりします。
そこで私は、今まではブラウザの検索窓に入力してGoogleに計算させていました。ほとんどの場合、これはこれで問題ないのですが、簡単な足し算でもレスポンスが悪い。
そんなことを改めて考えていて、ふと思ったのがFirefoxならアドオンで誰かが作っているはずだ、ということ。早速検索してみたらいろいろ見つかりました。
で、その中で見つけた "Status-bar Scientific Calculator" がかなり良い出来なのでちょっと紹介したい。
考えられた使い勝手
このアドオンは、ステータスパーに表示されるテキストボックス内に数式を記述すれば実行してくれる。ただそれだけのアドオンです。
アドオンをインストール後、ステータスバーに表示される計算機アイコンをクリックするとテキスト入力エリアがグイーンと広がります。
そのエリアに数式を入力して、リターンキーを押すと、テキストエリアの文字列が計算結果に置き換わります。また、その結果を選択状態にしてくれているので、そのままCtl+Cでコピー出来ます。
つまり、「数式入力」→「リターン」→「コピー」と作業の流れが最適化されているのです。
この計算機アイコンを右クリックすると様々なオプションメニューが広がります。
これがちょっとくせ者で、計算機アイコンの左クリックで開閉してしまうので、最初のうちは間違えて左クリックしてテキスト入力エリアが閉じてしまうことがしばしばありました。これが唯一、使いにくいなーと思ったところで、あとは使いやすさが練り込まれていて感激の嵐です。
10進数以外の基数定義
例えばプログラマであれば16進数や8進数で計算したいことも多々あるはず。そんなときテキストボックスにフォーカスがある状態で[PageDown]キーを押すと、好きな基数(2〜24)を指定できるようになる。
また、この欄にhと入力することでhex、つまり16進数とすることも出来ます。
隠された高機能っぷり
私個人としてはここまでの機能だけで十分評価に値すると思っているのだが、作者はそうは思っていなかったらしく、驚くべき高機能がまだまだ隠されている。
オプションダイアログを見ると分かることなのだが、定数や簡単な関数を自分で定義しておいたりも出来るのです。
これがあれば簡単なプログラミングも出来る!、とか思っていたら、さらに変数も使用できることが分かった!これでいよいよ本格的に関数電卓的に使えそうです。
Status-bar Scientific Calculator、すごすぎる!!
要望とか
以上、いろいろ使ってみて要望が出てきた。
今の進数を何かしらの方法で表示しておいてもらえると助かる。
ちなみに作者さんのサイトはこちら↓
ちょっとふざけた感じのウェブサイトデザインに惑わされつついろいろ見てみると、21歳のインドの青年が作ったと分かる。レジュメもあったので見てみたら、ちょっとした経歴が列挙されていて驚いた。
追記:バージョンアップ!
2009年4月21日、バージョンが4.5になりました。
ChangeLogを見ると、いろんな記号を演算子(operator)として定義できるようになったようです!スゲー!
アイコンも黒ベースに緑ボタンと、ちょっと変わりました。
追記:使い勝手について考えたこと
2009年5月5日、ちょっと思ったことをメモとして追記。
このアプリを、ソフトウェア開発者として見てみると、使い勝手についていろいろと考えさせられることがある。
例えば、計算処理が終わった後、そのテキストを選択状態にしておく、という仕組み。これは画面設計だけでは見えてこない使い勝手である。これをどの段階で実装できるのか?思いついたときに実装を検討できる仕組み、ワークフローは大事ではなかろうか。
そういうスタイルをアジャイルとか言うのかな?